シリーズ「日本企業で活躍する中国人ビジネスマン」vol3
日本マインドを持つ中国人ビジネスマン

 ジャスダックに上場する綜研科学(東京都新宿区)は、いちはやく中国進出をはたしてきた化学メーカー。94年には寧波に、粘着テープなどを生産する寧波綜研化学を設立。ここで、営業開発本部長をつとめる周忠輝さん(35歳)は、寧波出身で設立からたずさわってきた。 
 同社は環境への配慮が高い企業として評価を得ている。そのひとつが、業界初となるクリーンルーム工場。また、中国で初めて環境に優しい低VOC型(揮発性有機化合物の少ない)自動車用両面テープなども開発している。収益も順調に伸びており、05年は対前年比24%増、06年は対前年比39%増と、着実に成長を続けている。
 現在、社員は256人。周忠輝さんは「社員の中心は20代後半から30代、35歳までと若い力に満ちている。創業時からずっと働いている人が多い」と語る。実際、周さんも「働くことが楽しくて仕方がない」と話す。その“楽しさ”の源となるのは「勉強したことが仕事に即座に役立つ」という「やりがい」だそうだ。
 親会社が日本企業ということで、本社とのコミュニケーションは原則として日本語。周さんも堪能な日本語を操るが、日本語を勉強したのは会社に入ってからだという。
 入社1期生として4カ月間、日本で研修を行った周さんはまず1カ月間、日本語学校で勉強。その後、本社工場で3カ月間研修を受けた。「あとは日本からの出向社員に習ったり、自分で辞書を引いて調べたりして、日本語の勉強を続けた。化学用語などの専門用語も多いので、視察などで来る通訳の人より言葉を覚えた」という。そうした意欲が認められて、現在は営業開発本部長と重要なポジションに就いている。
 寧波綜研化学はこれまで現地企業を中心に販売を行っていたが、今後は中国だけでなく、台湾、韓国にある日系企業にも拡販していく計画。いずれも、日本語を使う機会は非常に多く「日本語ができ、日中の文化や習慣の違いを理解している人、さらに化学の知識がある人には入社試験を受けてほしい」と周さんは話す。
 中国政府は、現在5カ年計画の方針のひとつとして「科学的発展」を採択した。「この流れは当社に追い風になるとともに、日中文化交流にも寄与する。中国と日本、お互いの良さを吸収し、より魅力的な会社にしていきたい。意欲的な人に、ぜひ来てほしい」と話している。





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