シリーズ・加熱するオモチャ業界の年末商戦をレポートvol.4
高い人気を誇る国産オモチャの実力


 今でも多くの子どもたちに愛されつづけているダイヤブロック。今年で生誕45周年を迎えるというが、いっこうに古さを感じさせない。定番商品の王様といった貫禄だ。
 このダイヤブロックを製造しているのは(株)河田(東京都新宿区)。ダイヤブロックの製造を始めて以来、国内生産を貫いてきた。が、中国シフトが進むなか、部分的に海外生産を考えた時期もあったそうだ。
 「十数年ほど前に中国に一部の生産を移そうとしたことがありました。ですが、実際に中国に金型を持って行き、試作品を作ってみたところ、あまりうまくいきませんでした。完成したブロックを積み上げていくと、途中でわずかに歪んでしまったのです。ダイヤブロックは精度が生命、これでは商品として出せないということで、国内生産の道を選ぶことになったのです」と話すのは同社企画宣伝課の前原浩さん。それもそのはず、ダイヤブロックの精度は100分の1mm以下、しかもそのバリエーションは数百種にも上るという。「ダイヤブロックの金型はすべて熟練工の手仕事です。微調整に微調整を重ねた結果、今のダイヤブロックをつくりあげてきました。それだけに日本以外で同じものをつくるのはむずかしいのです」と。しかも、ダイヤブロックはブロックのままで販売するため、それ以外の組み立て工程がいらない。その分だけ人件費がかからないので、わざわざ中国で製造する必要がないという。
 たしかにコスト面では、このところ国内市場が落ち込んできているのだ。少子化のおかげで、やはりニーズの減少は否めない。そこで同社は近年、ホビーとしても楽しめる商品をつぎつぎに打ち出している。たとえば、ダイヤブロックの人形をキーホルダーにしたり、人気アニメ「エヴァンゲリオン」のキャラクターをモチーフにしたりしている。
 そこで新コンセプト、「日本製という安心感とともに、これからは日本の文化や生活をモチーフにしていきたいと考えています」と前原さん。新シリーズは「みんなのまち」、人気を集めているという。これは「日本」をテーマにしたもので、この10月には「新幹線セット」も販売。「JR東海、JA西日本監修のもとに作っているので、鉄道ファンの人たちにも納得してもらえる出来だと思います。ダイヤブロックを通じて、日本の文化や暮らしに触れてほしいと思います」と。
 ちなみに、国産といえば(株)バンダイのガンダムプラモデル(略称:ガンプラ)も国内生産をつづけている。「ガンプラは静岡のバンダイホビーセンター(静岡県静岡市)で作られており、金型はひとつだけしか存在しません。熟練の金型職人たちの技がなければ、ガンプラを作ることはできないのです」と同社広報チームの中西香澄さん。
 (社)日本玩具協会の稲増和夫さんは「親子で遊べるオモチャや大人向けオモチャが伸びている一方で、『環境・自然・木製』といったキーワードも浮上しています。少子化によってITや家電をはじめ、さまざまな業界とのコラボレーションがスタートしています」と。どうやら日本のオモチャメーカーは、コラボレーションによって少子化の波を乗り越えようとしているようだ。





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