06年7月16日に発生した中越沖地震は柏崎市に大きな打撃を与えた。柏崎で200年近い社歴を誇る原酒造も7000坪の床面積のうち約6000坪が倒壊。建物のほとんどが土蔵など古いもので、地震に耐え切れなかったという。が、昭和39年の新潟地震以来、鉄筋コンクリート造りにしていた酒造蔵、精米所、ビン詰ラインが地震に耐え切った。「ここのおかげで、なんとか復興することができた」と話すのは東京営業所の遠山秀一さん。
さらに、土蔵のガレキを取り除いたところ、奇跡的に半数以上のタンクが無事に残っていたという。さっそく大型クレーンでそれらの埋もれたタンクを救い出し、復旧作業に奔走した。そして被災後、約3カ月で新酒を発売することができた。名づけて「越の誉 復興祈願酒」、柏崎の人々の願いを込めた。被災にも負けない強運な酒として人気を集めた。
「ガレキのなかで無事だっただけでなく、あの猛暑のなかでシッカリと酒が生きていただけでも奇跡的だった。瓶詰め作業をする機械が壊れていたので、生産量は通常の何分の1以下でしたが、はやく復興のノロシをあげたかった」と遠山さん。
遠山さんは営業体制を立て直すため、取引先を回る日々が続いているという。酒蔵では新酒の仕込みが最盛期を迎えている。「酒を造れるありがたみをかみしめている」そうだ。
地震のおかげで従業員の生活は大きく変化した。が、「これを機に会社も生まれ変わって、つぎの200年を目指そう」と社員一丸となってガンバッているという。震災をバネに同社はつぎの200年を歩み始めているようだ。
なお同社は08年2月8日、NPO法人ふるさと往来クラブ(内閣府認証、東方通信社が主幹事)が運営する「生活の森・神田店」(東京・千代田区)にて、「蔵元の話を聞く会」のプレゼンテーターとして登場する。これは杜氏自らが酒造りの苦労話などを紹介しながら、日本酒のおいしい飲み方を伝えるというもの。弊社もNPOと連携し、多くの人に「越の誉」のおいしさ、また柏崎が復興に向けて努力している姿などを伝えていきたい。
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