独自の自動製図システムで日本一の階段メーカーに


 石垣鐵工場が目指すのは「難しい階段づくり世界一」だ。らせんのように複雑な形状の階段をつくる場合、各階段のステップの長さや手すりの角度を計算して製造するのは至難のワザ。そこで、同社では独自の3D-CADシステムを開発。「これで階段の形状を事前に3Dデータ化することができるようになり、複雑な形状の階段でもカンタンに製作できるようになった」そうだ。同社が手がけた階段は今や全国にあるが、なかでも六本木ヒルズ52階の展望台に設置した大きな螺旋階段は同社の代表作だ。
 代表取締役社長の石垣勝康さん(56歳)は「高層階まで鉄骨を運んで階段を組み立てるので、高度な作業になります。最近は首都圏などを中心に斬新な建物が増え、それにあわせて難しい設計の階段が増えている。同社では長年かけて難しい階段を作る技術を作り上げてきた」と。
 同社は大館市(秋田県)が鉱工業で栄えていた昭和30年に鉱山、製材機械の製作・修理会社として創業。その後、鉱工業の衰退とともに昭和48年に鉄骨製造を開始。同社ではこの時代にCADを導入し、独自の製造システムで正確に鉄骨を製造する技術を磨いてきた。そして「このシステムを生かすには複雑な鉄骨がいい」と、あえてカーブやネジいれの入った難しい階段にチャレンジすることに。
 「このままでは倒産するという切羽詰った気持が技術開発の原動力になった。秋田発の世界一の階段メーカーを目指したい」と石垣社長は意欲的。不景気な地方でハングリー精神を持ちつづけたことが、オンリーワンの技術につながったようだ。






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