シリーズ・排出権ビジネスvol.1
市場メカニズムに沿った3つの手法

 温室効果ガスの排出権ビジネスの背景には、90年に締結された「京都議定書」がある。京都議定書は温室効果ガスの排出量削減の目標を定めており、日本も2008年〜2010年の間に90年比で温室効果ガスの6%を削減することになっている。そして、この目標を達成するには「市場メカニズム」にのっとった手法が効果的だと考えられ、同第17条のなかで3つのメカニズム(手法)が認められている。それは「排出量取引」(ET:Emission Trading)、「共同実施」(JI:Joint Implementation)、「クリーン開発メカニズム」(CDM:Clean Development Mechanism)などである。
 ひとつ目の「排出量取引」とは、温室効果ガスを排出する事業所に対して、あらかじめ排出量を定めておき、その排出量を下回った企業と排出量を超過した企業が、市場(気候取引所)で排出権を売買する仕組みのこと。ふたつ目の「共同実施」は先進国同士で温室効果ガス削減プロジェクトを実施すれば、投資国が温室効果ガス排出権を得ることができる仕組みのこと。そして「CDM」は先進国と発展途上国が協力して温室効果ガスの削減や吸収に関する事業を実施することで、先進国が削減量の一部の排出権を獲得し、自国の削減量に当てることができる仕組みのことだ。




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