シリーズ・排出権ビジネスvol.2
CDMと仲介ビジネスが活性化
現在、排出量取引が盛んに行われているのはEUで、日本での事例はまだ少ない。たとえば日本では、環境省が自主参加型の取引制度をトライアル的に実施。06年には日本初の取引が行われたが、その規模は200tと小規模なものだった。
それにひきかえ、最近増えているのがCDMによる排出権獲得だ。排出権を海外で得るには、日本と受け入れ国の両方の政府承認を得たうえで、国連のCDM理事会に申請して承認されなければならない。07年4月の時点で、同理事会が承認した日本によるCDMの案件は68件にのぼっている。エコビジネスネットワークの安藤眞代表は、CDMが増えている理由について「日本は環境技術にかけては世界一の国なので、CDMのほうが取り組みやすいのではないか」と説明する。一方の排出量取引については、日本の産業界が積極的ではないことや主導省庁が環境省と経済産業省に二分化していることなどから、なかなか進んでいかないといった指摘が多い。
ちなみに、最近のCDMの特徴としては「代替フロンガス」(HFC23)や「亜酸化窒素」の削減事業が増えているという。というのは、亜酸化窒素では二酸化炭素の300倍以上、代替フロンガスにおいては、CO2の1万倍以上の温室効果があり、獲得できる排出権がCO2よりも大きいからだ。また、日本と発展途上国の間を仲介するのは主として商社や金融機関であるため「これらの企業が獲得した排出権を、日本や海外の企業に転売する仲介ビジネスが活発化している」と安藤氏は話す。
2008/3/12
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