山岳や離島、キャンプ場や山小屋のトイレなど、下水道施設のないところでは、排水の処理が悩みのタネだ。そこで注目されているのが、大西設備(東京都八王子市、下田勉社長)が販売している画期的な排水処理システム「ダブルクリーン」。カキ殻をろ過剤に使い、独自の装置で排水を処理することで、臭いも色もないキレイな水として半永久的に再利用できる。
下田社長は、「水洗トイレが設置できない場所では、いまだに汲み取り式やコップ一杯程度の簡易水洗でガマンしているのが現状。ダブルクリーンなら、すぐれた浄化作用で下水道や放流先のない場所でも水洗トイレが設置できる」と話す。
実際、ダブルクリーンで再利用された処理水は「トイレ洗浄水だけでなく、花、木、庭の散水や非常用の水源などにも使える」ほどキレイに浄化されている。富士山の須走口登山道新五合目(標高2000m)の山小屋にも「ダブルクリーン」を使用した水洗トイレを設置。約1年間、水質の浄化性能などを測定したところ、BOD(Biochemical Oxygen Demand)が5ppm以下、都心部の水洗トイレよりも浄化されているそうだ。
おかげで現在は、吉田口登山道の9カ所に設置。これまで富士山はゴミとし尿による環境汚染が問題視されていたが、ダブルクリーンでし尿問題が改善され、今年の初めには世界遺産の暫定リストにも登録された。現在、ダブルクリーンは、山小屋、公園のトイレをはじめ、一般住宅、ログハウス、寺院、飲食施設など、全国650カ所に設置されている。
「今後、こうした環境に配慮した排水システムは、自治体などからの関心が高くなる。観光地や公共施設向けに売り込んでいきたい」と下田社長。ダブルクリーン効果を、本業である排水衛生設備・空調設備など設備工事の業績アップにつなげたい考えだ。
(株)大西設備
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