有田焼の未来を灯す“光る磁器”

 鷹山工房(佐賀県西松浦郡)の山下靖弘社長(30歳)は、江戸時代からつづく有田焼の窯元の4代目だ。2年前に鷹山工房を設立、新開発した磁器「ルナウェア」の製造・販売で有田焼の新市場を開拓している。
 ルナウェアは、暗闇のなかでも光る磁器。これは、磁器に特殊な蓄光顔料を焼き付けたもので、昼間に太陽の光や照明の光を蓄え、夜になると光を発するという蓄光機能をもつ。
 通常、磁器に蓄光材を使うと、焼成の工程で減光してしまう。多くの窯元が蓄光磁器の開発を断念するなか、泰弘さんの父・建比古さんは粘り強く研究を続けた。そして、有田焼の「上絵付」と呼ばれる技術を活かして、厚い塗膜に蓄光顔料を含有させ、発光輝度の高い美しく明るい耀きを放つ蓄光磁器を作り出したのだ。
 ルナウェアの用途は幅広い。例えば、マンションの床面や階段のタイルなどに使えば、視認性が高まり事故防止につながる。また、電気を必要としないため、停電時の誘導標識や夜でも見やすい表札など多方面に応用できる。ルナウェアで新市場を開拓できれば、地元の窯元や生地メーカーなど地域産業の活性化にもつながる。「おかげで、長年の不況で眠っていた工場の遊休設備が徐々に動くようになった」と山下社長。
ルナウェアは有田焼の未来をもシッカリ灯しているようだ。

問合せ
TEL:0955-42-5657
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