「タマゴの殻を切る」で革命

 タマゴを割る時、小さな殻が混じってしまい、取り出すのに苦労した経験は誰にもあるはずだ。見栄えや食感の問題だけではない。恐ろしいサルモネラ菌中毒などは、殻の外面に付着していた菌の混入で起こる。これは、外食産業など業務用に大量のタマゴを使用する場合には致命傷になる。
 長崎・大村市に本社を置く機械メーカー、ミタカ電機(吉本登社長)は、このタマゴ割りの強い味方=全自動割卵装置を開発し、注目を浴びている。「タマゴを割るのでなく、殻を切るというコンセプトを具現化した」と吉本社長。実際、外周をダイヤモンドカッターでカットして中身を取り出す技術は、特許取得済みだ。
 そもそもの開発の動機は、地元のカステラメーカーから依頼されたこと。どんな機械を使っても商品に殻が混じり、顧客からのクレームが絶えなかった。従来の機械は、基本的に手割りと同じで、打ちつけて殻を開くため、カケラの混入が避けられない。仮によく混ぜて濾すことで取り除いても、これでは、卵白が小さく切れてしまい(つまり気泡性が弱まって)、菓子づくりには使えないのだ。
 開発に着手したのは93年。「96年から売り出しましたが、当初は泣かず飛ばずで。口コミ効果で、01年ごろからようやく軌道に乗り始めました」と吉本社長。事実、今日までに、納入先は菓子製造、健康食品製造、製パン、製薬、学校給食、惣菜など幅広い。
 世界初の割卵機登場は、60年代初頭の米国。21世紀に入って初めて、カケラの混入のない装置ができた。いかにも日本らしいモノづくり。「たかがタマゴ割り、されどタマゴ割り」(吉本社長)へのあくなき挑戦は、今後も続く。

問合せ
TEL:0957-53-3440
http://www.mitakadenki.com/




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