「ライフガード」を一生の仕事にしたい
海水浴に行くと、よく目にする「ライフガード」。ビーチの安全を守るのが彼らの仕事だが、それ以上のことはほとんど知られていない。ライフガードの事業を手がける(有)ノバック(東京都国分寺市)の櫻井健生社長は「よく“ライフガード”と“ライフセーバー”がいっしょになって用いられていますが、前者は職業として活動している人たちで、後者はボランティア、という明確な違いがあります。ライフガードは、すでに欧米では職業として確立されています。とくにハワイでは、警官や消防士と同じ立場の国家公務員で、中には国民的ヒーローまでいるほどです」と話す。
それに対して、日本におけるライフガードの知名度はかなり低い。プロのライフガードはごく少数で、ほとんどは大学のクラブに所属している学生ライフセーバーだという。彼らの多くは、大学ではじめてこの仕事に出会うが、なかにはプロを志す学生もいる。しかし、残念ながら、日本では職種として確立されていないため、あきらめざるを得ないのが現状だという。また、業界には約100社のライフガード企業があるが、統一的な組織がないため、業界上げて変革を呼びかけていく体制が整っていない。
またマーケットの規模もかなり小さい。「事業の多くは、ビーチやプールを管理する自治体の入札によって受注します。ただ、昨今は経費削減の影響で予算がどんどん削られている」と櫻井社長はいう。経費削減の結果、水難事故が相次ぐ恐れがあるにもかかわらず、この状況は進んでいるという。
しかし、櫻井社長はそれでも進む。「若い頃にライフガードに出会ってから、この仕事しかないと走ってきました。現状を打破したくて単身でハワイに乗り込んだこともあります。そこで、先進的なライフガード事業を学び、また多くの人脈を築くことができました」と。この経験が華開き、現在ではフラダンス教室やハワイのミュージシャンのマネージメント事業まで展開することに。「水難事故が起こってからでは遅いのです。未然に防ぐためにもライフガードの環境を向上させていかなければなりません」と心を奮い立たせる。
2008/1/14 TOHO NEWS(東方通信社)
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