ワンタッチで開閉可能な扇子

 北海道磁気印刷(札幌市)の佐々木徹社長(58歳)はテレフォンカードが全盛の89年、プリペイドカード専門の印刷会社を立ち上げた。「当時は日本の景気がもっとも良かった時期。新しいものは何でも注目される。売上げも右肩上がりだった」そうだ。当時、カメレオンテレカという同社の商品が大ヒットした。これは温度変化で色が変わるというカード。手で触っていると熱で摩周湖の写真が見えてくるというカードを考案。「霧の摩周湖」として発売したところ大人気に。
 97年には北海道で初となるデジタル印刷機を導入。オンデマンド印刷に着手した。おかげで「パンフレットやチラシ、結婚式のしおりやオリジナル年賀状など、小ロット多品種に対応できるようになった。が、最近はプリンターの性能が高くなり印刷需要は減っている」という。
 そこで今、同社が取り組んでいるのが自社商品の開発。昨年の夏に発売した「ハリセン・ス」がはやくも話題の商品に。これはワンタッチで開閉が可能な紙製の扇子で、閉じた状態で叩くと音が出ることからハリセンにもなるというもの。これが販促ツールや応援グッズとして注目され、都市対抗野球、高校野球、各地の観光団体や旅行会社などに採用されているという。また、無機ELを利用した販促用POPも開発。「省電力で効果的なPRができる」のが特徴だ。
 売上げはピーク時と比べて3分の1近くにまで減っている。目下の課題は「営業力」の強化。このため、商談会や展示会には積極的に参加するようにしている。「今が正念場」と佐々木社長はふんばっている。(674字)

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