スポーツ王国の中国でも、テニスでは存在感が薄かった。国内でテニスがあまり普及しておらず、選手たちの経験も不足していたからである。ところが、04年アテネオリンピックから世界の中国テニスを見る目が一変した。李テイ・孫甜甜組が女子ダブルスで金メダルを獲得したからだ。06年には、テイケツ・アンシ組が全豪オープンで優勝し、つづいて全英オープンでも優勝をはたした。
近年の躍進の秘ミツは、プロ選手の増加が大きい。プロ化により、国際的な経験を積んだ選手たちがようやくその頭角をあらわしはじめたのだ。
ただ、一般の中国人にとって、テニスはまだ高級なスポーツで、むしろバトミントンのほうが普及している。ショップでもバトミントン用品の方が充実している。加えて、テニス用品はかなり高価で、ブランド品は5万円以上もする。ただ店内には600元以下の安価なラケットも多く並んでいる。これらのほとんどが模造品なのだが、皮肉にもテニスの普及にひと役買っている。
なお中国政府幹部の間では、テニスは人気のスポーツで愛好家も多い。もっとも熱心なファンが、元・全国政治協商会議の李瑞環主席でプレイすることも観戦することにも熱心だった。01年に元プロテニス選手の伊達公子氏が日中のテニス交流プログラムで訪中したときも、李氏は伊達氏と会談し、日中のテニス交流がより活発になることにエールを送った。実力をつけはじめた中国テニス、北京オリンピックでの活躍が期待されている。
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