小物玩具の起りは明治20年代頃。洋紙・板紙が産業化され、紙風船、折り紙、千代紙、風車、凧、デングリ、メンコ、姉様人形など多数の紙製玩具商品が誕生した。その後、アメリカなどへの輸出が盛んになり、東京都蔵前や大阪府松屋町の周辺に小物玩具問屋が軒を連ねるようになった。しかし現在では、少子化やテレビゲームの普及、駄菓子屋やオモチャ屋の減少などで、小物玩具業界はきびしい局面を迎えている。
東京都紙製・綜合玩具工業協同組合で事務局長を務める平田恵美さんによると「最盛期の組合員は60社を超えたが、現在は26社になっています。家族のみで経営する小さな会社も多く『自分の代で終わり』と割り切っている経営者もいます」と。が、そうした状況にあっても「各社とも伝統を生かした新商品を開発したり、中国などに生産拠点を移してコストカットをはかったりと、さまざまな努力を重ねています」と平田さん。
また、多くのオモチャメーカーは販路開拓にも力を入れはじめている。「ファミレスのレジの横に置いてもらったり、ノベルティーグッズとして販売したりといった具合に、新しいマーケットが拓かれつつあります」と話すのは大阪玩具協同組合の川口義則さん。また、前出の平田さんによると「後継者に恵まれた企業はインターネットなどで新たな販路を開拓したり、パッケージを一新するなどの努力をしています」と。
もちろん、今も根強い人気を誇っている小物玩具もある。とりわけキャラクターのメンコやカードといった商品は売上げが安定しているという。また、縁日などで販売されるスーパーボール、ゴム風船、お面なども安定した需要がある。そのほか、千代紙や折り紙などは、幼稚園、保育園、小学校などからの需要があるそうだ。「こういった需要はカンタンになくなるものではありません。そのため、小規模なオモチャメーカーも生き残ることができるはずです」と川口さん。これからも日本のオモチャづくりの原点として、その技術を継承しつづけてほしいものだ。
※シリーズ「加熱するオモチャ業界の年末商戦をレポート」は本稿で終了です。
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